創業は明治20年


創業は明治20年(1887年)、原清次郎が有田で商売を始めたのが銘壷堂の前身と言われています。その後は時代を経て、孫である原清が店舗名を銘壷堂として事業を継承、有田焼の販路拡大のため東北地方への行商を始めました。当時は車などはなく通信もままならない時代、何十時間もD-51等の汽車やバスに揺られて有田焼の器の見本(サンプル)を詰め込んだ重いリックを背に現地に向かいました。少しでも手荷物を減らす知恵として、ワイシャツは襟と袖をボタンで取り替えれるものを着用していました。

 

昔は藁(わら)に包んで有田焼を送っていた


お得意様から頂いたご注文は何日もかかる封書で有田に通知、窯元(メーカー)に発注し入荷すればそれを当時は藁で梱包し送っていました。その後これが基となり原清の長男である原健次郎が関東・東海・関西地区への販路拡大に尽力、除々にお得意先も増え信頼を頂き現在の基盤を創りました。

 

昭和48年8月には株式会社として発足


昭和48年8月には株式会社として発足、平成元年現在の社屋が完成しました。販路は当時の営業地区に加え山陰・山陽地区への拡販にも注力し、現在全国各地のお得意様とお取り引きを頂いております。

 

時代は変われど精神は変わらず


「諸行無常」時代は常に変化します。オンライン環境の普及で『行商』と言う言葉とスタイルが今現在似合わない社会かもしれません。しかしその精神は変わらずこれからもお客様のお役に立てますよう、またご信頼頂けるよう「必要とされる器屋」を心がけて銘壷堂は努力し続けます。